
あのっ…、すみませんっ。この売上の表…なんとなく数字がいっぱいってことしかわからなくて……。“増えてる”とか“減ってる”とか、どうやって見たらいいんでしょうか…?

ふふ、それなら「値フィールドの設定」にある「計算の種類」って機能、使ってみよっか。前年比とか累積も簡単に出せるよ。
「ピボットテーブルって、合計出すだけでしょ?」――なんてもったいない!
「増えた? 減った? どこで差がついた?」をサクッと見える化できる、超便利な裏ワザがあるんです。それが「計算の種類」機能!
この機能を使えば、「前年比・差額・増減率・累積」などの分析がカンタンにできちゃいます!
いつもの表が“分析ツール”にパワーアップ!
ピボットテーブル分析の幅がグンと広がるテクニック、ぜひチェックしてみてください!
「計算の種類」ってどこにあるの?
- 値フィールドの任意のセルで右クリック(どこでもOK)
- 表示されたメニューから「値フィールドの設定」を選択

- 「計算方法」のすぐ隣にある「計算の種類」タブをクリック!

「計算なし」をクリックすると「総計に対する比率」「基準値に対する比率」など、見慣れない集計方法がずらりと並んでいます。

右クリックメニューから直接「計算方法」を変えることもできるので、慣れてきたらそっちのほうが早いかも♪

よく使う!おすすめの「計算の種類」
構成比率・割合を表示したい
行フィールドに「商品」、列フィールドに「取引先」、値フィールドに「売上合計」の表があります。

こちらを、次のポイントでまとめてみます!
- 全体売上の中での位置づけを測る:「総計に対する比率」
- 取引先ごとの売上構成を可視化:「列集計に対する割合」
- 特定商品の販売先バランスを確認:「行集計に対する割合」
- 特定商品に対する他の商品の割合を確認:「基準値に対する比率」
「総計に対する比率」
「全体売上に占める各項目の割合」を示します。 つまり縦横問わず、「ひとつのセルが全体の何%か」を知るための指標です。

全体の「総計」が100%になるように割合を計算してくれます。

「列集計に対する割合」
「各会社における売上内訳」を割合で示します。 たとえば「株式会社ザクの売上において、スイカは何%か?」を知ることができます。

列単位で100%になるように割合を計算してくれます。

「行集計に対する割合」
「各果物において、どの取引先が何%を占めるか」を示します。 たとえば「オレンジ全体の売上のうち、株式会社ザクの占める割合」が知りたいときに使います。

行単位で100%になるように割合を計算してくれます。

「基準値に対する比率」
「基準値に対する比率」とは一言でいうと、ある値を「100%」に固定して、他のデータがそれと比べてどうなのかを見る方法です。

計算の基準にする「フィールド」と「アイテム」を選びます。

たとえば…パイナップルの売上を基準(100%)にして、他の果物がどのくらい売れてるかを比率で表してみます。

スイカはパイナップルの約2倍売れてる! バナナは5分の1くらいしか売れてない! …ということが、感覚じゃなく数字でハッキリわかります。
前後との増減を知りたい
行フィールドに「年(日付)」、列フィールドに「取引先」、値フィールドに「売上合計」の表があります。

こちらを、次のポイントでまとめてみます!
- 前年との差額を出す:「基準値との差分」
- 前年比率を出す:「基準値との差分の比率」
- 売上累計を表示したい :「累積」
「基準値との差分」
どの年に売上が増えた/減ったかがわかります。

計算の基準にするフィールドなどを選びます。

基準フィールドを「年(日付)」、基準アイテムを「(前の値)」とすると、前年との差額が計算できます。

注:「売上合計」列があった方が分かりやすいので、今回は「割合」列を追加しています。
「基準値との差分の比率」
どの程度の成長/減少かがひと目で把握できます。

計算の基準にするフィールドなどを選びます。

基準フィールドを「年(日付)」、基準アイテムを「(前の値)」とすると、前年比が計算できます。

前年比・前月比などをグラフ化するときにも便利!
「累積」
売上推移を見て「どこまで積み上がったか」を知りたいときに使える集計です。

計算の基準にするフィールドを選びます。

基準フィールドを「年(日付)」にすると、年ごとの売上合計を累積できます。

まとめ
ピボットテーブルは「合計」だけじゃもったいない!
「計算の種類」は、ただの表を「分析ツール」に変える魔法の機能です。
- データの変化を追いたいとき
- 比率で傾向をつかみたいとき
- 見せ方にインパクトを出したいとき
こんなときは、ぜひ「計算の種類」を試してみてくださいね!

ピボットテーブルって合計しかできないと思ってました…!
前月比も出せるなんて、もっと早く知りたかったです~!