
うーん……ピボットテーブルで集計はできたんですけど、なんかパッと見て分かりにくいんですよね……売上が多いところとか、取引先ごとの合計とか、もっと目立たせられたらいいのになあ。

それなら条件付き書式を使うといいよ。
数値の大きさで色を変えたり、バーを出したりすれば、見た目でもすぐ分かる表が作れるからね。
ピボットテーブルで集計表を作ったとき、「数字が多すぎて、どこを見ればいいか分からない…」なんて経験、ありませんか?
そんなときに便利なのが条件付き書式。
売上が高いところを強調したり、合計だけ色を変えたり、パッと見で違いが分かるようにできます。
でも実は、ピボットテーブルの「値フィールド」「小計」「総計」では、それぞれ設定の仕方にちょっとした違いがあります。
うっかりすると、意図しない場所にまで書式がついてしまうことも…。
この記事は、以下の3パターンに分けて、正しく条件付き書式を設定する方法を紹介します。
- 値フィールド(集計値)だけに条件付き書式を設定する方法
- 小計だけに書式をつけたいときの手順
- 総計だけにピンポイントで書式を設定する方法と注意点
値フィールドだけに条件付き書式を設定したいときは?
ピボットテーブルでは、「売上が高いところだけ色を付けたい!」なんてときに、値フィールド(集計されたデータ領域)だけに条件付き書式を設定したいケースがありますよね。
でも実際にやってみると、小計や総計のセルにも勝手に書式がついてしまって、「あれ、思ってたのと違う…」なんてことに。
この章では、値フィールドのセルだけを狙って条件付き書式を設定する方法をご紹介します!
今回は、セルの値の大きさに応じてバーが出る「データバー」を使ってみましょう。
- ピボットテーブルの中から、値フィールド(売上など)のセルを選びます

- 「ホーム」タブ → 「条件付き書式」→「データバー」で好きな色を選択

- 設定されたセルの右に出てくるアイコンをクリック
- 「書式ルールの適用」からいちばん下の選択肢(例:「”商品”と”取引先”の”合計 / 売上”値が表示されているすべてのセル」)を選びます

これで、集計された数値だけに条件付き書式が反映されます!

設定のコツはここ!
セルに条件付き書式を設定したのに、横にアイコンが出てこない…?
そんなときは、「ルールの管理」から設定を変更しましょう!

- 「ホーム」タブ → 「条件付き書式」→「ルールの管理」をクリック

- 「条件付き書式ルールの管理」ダイアログが開いたら、変更したいルールをダブルクリック、または選んで「ルールの編集」をクリック

- 出てきた「書式ルールの編集」画面で、「ルールの適用対象」から一番下の選択肢(例:「”商品”と”取引先”の”合計 / 売上”値が表示されているすべてのセル」)を選んで「OK」

これで、アイコンが出なくてもちゃんと設定が反映されるようになります!
アイコンがなくてもあわてず、ルールの管理から変更してくださいね。
小計だけに条件付き書式をつけたいときは?
「部署ごとの合計だけ目立たせたいな〜」なんてとき、ありますよね。そんなときは、小計にだけ条件付き書式をつけちゃいましょう!
やり方は、値フィールドに設定するときとほぼ同じ。
違うのは、最初に選ぶセルが「小計」になっているかどうかだけです!
- ピボットテーブルの中から、小計のセル(例:取引先の合計など)を選びます

- 「ホーム」タブ → 「条件付き書式」→「データバー」で好きな色を選択

- 設定されたセルの横に出てくるアイコンをクリック
- 「書式ルールの適用」からいちばん下の選択肢(例:「”年(日付)”と”取引先”の”合計 / 売上”値が表示されているすべてのセル」)を選びます

これで、小計のセルだけにきれいに書式が適用されます!

設定のコツはここ!
総計にも条件付き書式をつけたいときは?
ピボットテーブルで「総計だけ目立たせたい!」ってとき、ありますよね。
でも、値フィールドや小計と同じ方法ではうまくいきません。
というのも、条件付き書式の設定画面に出てくる「ルールの適用対象」には、総計だけを選ぶ項目がないんです…。
実際に今までの手順でやってみると…

すると…

総計に設定したつもりが、値フィールド全体に書式がついたり、
列の総計にもやってみると、

すると…

列の総計を選んだはずなのに小計のほうに書式がついてしまったり。
設定する手順
少し手間はかかりますが、総計のセルを手動で選んで設定すればOKです!
- ピボットテーブル内の総計セルだけを手動で選択(行や列どちらもOK)

- 「ホーム」タブ → 「条件付き書式」→「データバー」で好きな色を選びます
- 「書式ルールの適用」は「選択したセル範囲」のままでOKです

注意ポイント
この方法は、セルを直接指定して書式をつけているので、ピボットテーブルを更新すると、書式がずれることがあります。

「ルールの適用対象」をセル単位で指定しています。


これで元データが変わったのでピボットテーブルを更新してみます。

総計全体に書式が反映されていない状態になってしまいました。
更新後に「条件付き書式の設定がおかしい!」と思ったら、「ルールの適用対象」の範囲をチェックしてみてくださいね。
まとめ
今回は、ピボットテーブルで条件付き書式で適用範囲を使い分ける方法をご紹介しました。
ポイントは以下の3つ。
- 値フィールド(集計値)だけに書式をつけたいときは、値フィールドのセルを選んで「適用対象」を正しく選ぶ
- 小計にだけ書式をつけたいときは、小計のセルを選んで同じように設定
- 総計はちょっと特別で、セルを手動で選んで書式を設定する必要あり
ピボットテーブルはとっても便利ですが、見た目を工夫しないと伝わりにくいことも。条件付き書式をうまく使えば、どこに注目すればいいかが一目で分かる、わかりやすい表に仕上がります!
ぜひ今回の内容を活かして、あなたのピボットテーブルももっと見やすく、もっと伝わるものにしてみてくださいね。

なるほど~!値フィールドも小計も総計も、それぞれに合ったやり方があるんですねっ!
これでバンバン条件付き書式を設定して、「見て伝わる!」アピール力バツグンの表を作っちゃいますよーっ!