
先輩〜っ!すみません…売上の合計がぜんっぜん計算できなくて…!数字なのに、なぜか足せないんです…!

あ〜それ、もしかして「テキスト型」になってるんじゃない?型をちゃんと設定しないと、計算も並べ替えも思い通りにいかないよ。
Excelでデータを整理するときに便利な「Power Query」。でも実際に使ってみると「数字のはずなのに文字列になってる?」「日付がうまく計算できない…」なんてこと、ありませんか?
その原因のひとつが「データ型」です。
Power Queryでは、各列に「これは数値」「これはテキスト」「これは日付」といった「データの形式」を指定する必要があります。これを理解しておくと、計算や並べ替え、変換がスムーズになり、思わぬエラーも防げます。
この記事では、Power Queryの「データ型の基本」から、よくあるつまずきポイントまで、やさしく解説していきます。「なんとなく使ってるけど、型ってよく分からない…」という方も、この記事を読めばスッキリ理解できますよ!
Power Query のデータ型って?
Power Queryでは、データの種類に応じて「型」を設定します。型が合っていないと、計算できなかったり、並べ替えがうまくいかなかったり…といったトラブルが起こります。
ここでは、よく使う基本のデータ型をざっくり紹介します。

数値系のデータ型
データ型 | 説明 |
---|---|
10進数 Decimal Number | 小数点ありの数値。最大15桁までの浮動小数点型。 標準的な数値型です。 |
通貨(固定小数点数) Fixed Decimal Number | 小数点以下4桁までの固定小数点型。最大19桁。 金額など、誤差なく扱いたいときにおすすめ。 |
整数 Whole Number | 小数点なしの正負の数値。最大19桁までOK。 |
パーセンテージ Percentage | 10進数を%表示に変換したもの。例:0.1 → 10% |
日付・時刻系のデータ型
データ型 | 説明 |
---|---|
日付/時刻 Date/Time | 日付+時刻。例:2025/08/28 14:30:00 |
日付 Date | 日付のみ。例:2025/08/28 |
時刻 Time | 時刻のみ。例:14:30:00 |
日付/時刻/タイムゾーン Date/Time/Timezone | UTCオフセット付きの日時。 例:2025/08/28 14:30:00 +9:00 |
期間 Duration | 2つの日時の差分。 例:2.01:53:54.6374092(2日1時間53分54秒) |
日付型の表示例

その他のデータ型
データ型 | 説明 |
---|---|
テキスト Text | 文字列型。数字に見えても計算しないなら「テキスト型」がいい場合も。 |
True/False 論理型 | 条件分岐に使える「はい/いいえ」型 |
バイナリ Binary | ファイルや画像などの特殊データ |
任意 Any | 型が未設定の状態。エラーの原因になることもあるので注意! |

データ型についてもっと詳しく知りたいよっという方は、Microsoft Learn(日本語版)をご覧ください。
よくあるつまずきポイント
Power Queryを使い始めると、多くの人が同じような場面でつまずきます。その原因のでよくある「データ型」によるトラブルを紹介します。
1.数字なのに計算できない!
Excelから取り込んだデータを合計しようとしたら、なぜかうまくいかない…
それ、見た目は数字でも「テキスト型」になっている可能性大です。

解決策:列のデータ型を「数値」に変更しましょう!
2.日付が文字になっている
「2025/08/28」と表示されているのに、並べ替えや計算がうまくできない…
これも 「テキスト型」になっているせいです。

解決策:「日付型」に変えると、ちゃんと日付として扱えます!
3.空白がうまく処理できない
空欄や「-」など混じっている列を数値に変換しようとすると、エラーが出ることがあります。
これは「null」と文字列が混ざっているためです。

解決策:
- 空欄や記号を「null」や「0」に置き換えてから数値型にする
- 不要な文字を削除してから型変換する
「null」って何?
Power Queryでよく見かける「null」。
これは「値が入っていない状態」のこと。エラーやゼロとは違います。
例えるなら「お皿はあるけど中身が空っぽ」みたいな感じです。
4.意図しない自動変換
Power Queryは、データを取り込んだときに「これは数値っぽい」と自動で型を設定してくれます。
でもそれが裏目に出ることも…
- 先頭の数行だけ見て「数値」と判断 → 後半に文字が混じっていてエラー
- 郵便番号が「数値」になって「0123」が「123」に変わる
解決策:
- 取り込み後は必ず「型」を確認する
- 自動変換に頼らず、自分で型を指定する
設定で自動判別をOFFにすることも可能です。
まとめ
Power Queryでは、データ型の設定がとっても大事!型によって使える関数や変換が変わるので、正しく設定するだけで作業効率がグッと上がります。
特に「数値」「テキスト」「日付/時刻」の型は、日常業務でもよく使うので、しっかり押さえておきましょう。 そして「Any型」のまま放置すると、思わぬエラーの原因になることもあるので、型は明示的に設定するのが安心です。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

なるほど〜!型をちゃんと直したらピタッと合計出ました〜!
ありがとですっ!これで安心しておやつ食べられます〜